アートメイクを除去したい女性
眉毛のアートメイク失敗したなぁ…アートメイクを除去できるクリニックってどこがあるの?
そもそもアートメイクを除去する方法って何があるの?
アートメイクは、皮膚のごく浅いところに針を使って描くメイクです。起床後や入浴後でもメイク後の姿を保てるため、心の余裕ができたり時短になったりするので人気を集めています。
タトゥーとは異なり新陳代謝で数年かけて自然に消えるので、流行や自分の好みに合わせて作り直しも可能です。
一方で、どうしても早く消したい場合もあるでしょう。
そこで本記事では、以下の内容について解説致します。
アートメイクを消したいと悩んでいる方はぜひ参考にしてみてください。
目次
アートメイクを除去する5つの方法を紹介
アートメイクを除去する方法は以下の5つです。
2〜5の方法はクリニック等で施術を受けることになります。それぞれ詳しくみてみましょう。
自然に消えるのを待つ
アートメイクは、時間が経過すると自然と薄くなり消えていきます。皮膚の細胞は一定の周期で生まれ変わるため、アートメイクを施術した箇所も少しずつ新しいものに置き換わるからです。
ただし、皮膚が置き換わって消えるまでには1〜3年程度かかると言われており、「今すぐ確実に消したい」という方には向いていません。
できるだけ早く確実に除去したい方は、クリニック等で受けられる方法を検討してみてください。
医療用レーザー
アートメイク除去で最も一般的なのは、医療用レーザーを照射する方法です。施術するクリニックによって実施できるレーザー治療は異なりますが、以下の2つが主流となっています。
医療用レーザー2種類
- QスイッチYAGレーザー
- ピコレーザー
それぞれの特徴を詳しくみてみましょう。
QスイッチYAGレーザー
QスイッチYAGレーザーは、昔からアートメイク除去に使用されてきた実績のあるレーザー治療機器です。ナノ秒(10億分の1秒)というごく短い周期でレーザーを照射し、特に黒系・青系の色に適用します。
一方で、赤系・肌色系の色調は残ってしまう場合もあり、複数回施術が必要になることもあります。
ピコレーザー
ピコレーザーは、QスイッチYAGレーザーよりもさらに短いピコ秒という周期でレーザー照射ができる最新の機器です。
QスイッチYAGレーザーでは難しかった赤系・肌色系などの明るい色調のアートメイク除去にも対応しており、より幅広い色調の除去が可能になりました。
さらに、ピコレーザーはQスイッチYAGレーザーに比べて効果が出やすいため、術後の皮膚へのダメージが少なく済みます。
切除手術
切除手術は、アートメイクの部分を切り取って周囲の皮膚と縫合する方法です。手術は大抵1度で終了するため、何度も治療に通う必要がないのがメリット。
一方で、レーザー治療と比べると体に直接メスを入れるので傷が残りやすく、術後の腫れが長引くデメリットもあります。切除手術を受ける際には、担当医師の説明を十分に受けるようにしましょう。
除去剤
除去剤や除去液を使ったアートメイク除去は、専用の針を使って皮膚に傷をつけてインク除去剤を注入する方法です。
除去剤や除去液は肌へのダメージや拒否反応が出やすいため、レーザー治療が適用にならない場合に医師の判断で実施します。
色素注入によるカモフラージュ
色素注入によるカモフラージュは、新たに肌色の色素を注入しアートメイクを目立たせないようにする方法です。肌色の色素を入れるだけなので術後の傷・腫れなどリスクは少なく、効果をすぐに体感しやすいメリットがあります。
一方で、一度注入した肌色の色素は切除するか、除去剤を注入しない限り除去できません。色素注入によるカモフラージュは、「他の施術が適用できない場合に限り実施する」と覚えておきましょう。
アートメイク除去の料金相場
アートメイクを除去したい箇所によって、施術する方法・回数・料金が異なります。アートメイク除去をする箇所は大きく分けると以下の3つです。
それぞれ詳しくみていきましょう。
眉毛
眉毛のアートメイク除去では、レーザー治療が行われることがほとんどです。しかし、最近では眉毛のアートメイクでも明るい色調やたくさんの色を使うケースも増えたため、場合によってはレーザー治療だけでは除去しきれないケースもあります。
眉毛のアートメイクを除去する場合の方法と平均的な料金、治療回数をまとめると以下の通りです。
治療内容 | 料金 | 治療回数 |
---|---|---|
レーザー治療 | 4万円前後 | 3回前後 |
切除手術 | 応相談 | 1回 |
除去剤 | 応相談 | 2回前後 |
色素注入カモフラージュ | 応相談 | 1回 |
レーザー治療は多くのクリニックが1㎠あたり1万円程度で設定し、両眉で4万円前後です。
その他の治療はレーザー治療で除去が難しい場合に適用され、料金は実際に診察してから決まります。施術方法や料金については医師と相談の上検討しましょう。
アイライン
アイラインのアートメイク除去もレーザー治療が適用可能です。「目に近いところだけどレーザー治療しても大丈夫?」と思う方もいるかもしれませんが、施術の際は安全に考慮した特殊な器具を使ってレーザーの光が目に入らないように実施しています。
レーザー治療で除去する場合の相場は3万円、治療回数は3回前後です。
一方で、色合いによってはレーザー治療では除去に時間がかかる場合もあり、上まぶたのリフトアップも兼ねて切除出術が提案されることもあります。施術前に医師や看護師のカウンセリングをしっかり受け、納得して受けることが大切です。
その他
ほくろなどのアートメイクもレーザー治療や切除手術などで除去が可能です。
方法・費用・必要な回数は大きさや部位によって異なるので、お近くのクリニックに問い合わせてみましょう。
アートメイクを除去する際の4つの注意点
アートメイクを除去する際は以下の4つの点に注意する必要があります。
それでは詳しくみていきましょう。
アートメイクを除去できるタイミング
アートメイク除去ができるタイミングは、施術を受けてから2週間〜1ヶ月程度経過してからになります。すぐに除去できないのは、皮膚のダウンタイムにおよそ2週間〜1ヶ月必要とされるからです。
レーザー治療や切除手術などのアートメイク除去を受けるなら、皮膚のダウンタイムが終了して状態が落ち着いてから検討しましょう。
アートメイクは色・種類によっては除去しにくい場合がある
アートメイクの色が濃い場合や白・肌色系を使っている場合は、一度で除去できず複数回かかったり切除手術をすすめられたりすることもあります。
アートメイクを入れる時にきちんとカウンセリングを受け、除去する場合の方法なども確認しておくと良いでしょう。
皮膚や眉毛・まつ毛へのダメージリスクがある
アートメイク除去はレーザー治療・切除手術・色素注入によるカモフラージュなどの施術方法がありますが、どの方法でも施術により肌へダメージが加わり、以下のような副作用が起こることがあります。
- 眉毛・まつげが生えなくなる可能性がある
- 腫れや痛みが出る可能性がある
- 傷跡が残る可能性がある
違法なサロンに注意!医療機関以外での施術はNG
アートメイク除去は医療行為です。必ず医師のいるクリニック等の病院で受けるようにしましょう。医師のいないサロンで違法にアートメイク除去を行っているところも実在します。
レーザー治療や切除手術などは体に侵襲を加えるものです。そのため、高度な医学的知識がある医師や看護師以外が実施すると、予期せぬ後遺症や強い副作用に悩まされるリスクが高くなってしまいます。
アートメイク除去を受ける際は、実施する場所がクリニック等の病院に該当するか確認するようにしましょう。
アートメイク除去のまとめ
今回はアートメイク除去について紹介しました。記事の内容をまとめると以下のようになります。
- アートメイクの除去方法は「レーザー治療」「切除手術」「除去剤注入」「色素注入によるカモフラージュ」の4種類
- 除去する場合の料金相場は、レーザー治療の場合1㎠あたり1万円前後
- レーザー治療は最新の「ピコレーザー」がおすすめ
- アートメイク除去ができるのは施行後2週間〜1ヶ月程度から
- アートメイク除去の施術は必ずクリニック等病院で受けること
- 術後の痛みや腫れなど副作用は少なからずある
- 納得した上で施術を受けることが大切
せっかくいれたアートメイクでも、時間の経過とともに気に入らなくなってしまったり、もっと違うデザインをいれたくなったりする方も多いでしょう。
クリニックによっては、インターネットから無料のカウンセリングを申し込めるところもあるので、まずは気軽に相談することをおすすめします。
納得のいかないアートメイクは我慢せず、本記事を参考に除去することも検討してみてください。
参考文献
・医療アートメイク学会
・アメリカ食品医薬局(FDA)
※アートメイク施術を受ける前に以下の点に必ず注意しましょう!
1.入れ墨であることを認識し、どうしてもしたい場合は医療機関で行うこと。
2.医師免許を有しないものによるアートメイクの施術を受けないこと。
3.入れるのは簡単であるが、除去する際には時間も費用も倍以上かかるという実態があること。
4.アートメイクなどの施術で被害を受けたら情報提供をすること。
引用:独立行政法人 国民生活センター