年齢を重ねると、「クマが気になる」「目の下のたるみを取りたい」とお悩みの方も多いでしょう。
目の下のクマやたるみは美容施術で取り除けます。
編集部
本記事では、目の下のクマやたるみを取る主な施術と料金相場について、数々の美容医療施術についてリサーチした筆者が解説します。
ぜひ最後までご覧ください。
目次
目の下のクマ取りや目の下のたるみ取りの主な方法
目の下のクマ取りや目の下のたるみ取りの方法は主に3つです。
- 脱脂法
- ハムラ法
- 注入治療
適応する症例やダウンタイムなどが異なるため、施術方法は医師と相談して決める必要があります。
編集部
それぞれの施術について、詳しく解説します。
脱脂法
脱脂法とは、目の下についた眼窩脂肪を取り除いて皮膚のたるみやクマを改善する施術です。
目の下のクマやたるみの原因がなくなるため、確実な効果が得られます。
脱脂法では患者様に合わせて適切な量の眼窩脂肪を摘出するため、違和感のない仕上がりになるのが魅力です。
目の下のたるみによってできた小ジワの改善も期待できます。
手術の傷跡ができるのはまぶたの裏側のため、周囲の人に気づかれる心配も少なく、傷跡も残りません。
一回の手術で半永久的に効果が持続するためコストを抑えやすく、忙しい方でも通院の負担が少なく済みます。
代表的な施術は経結膜脱脂術で、まぶたの裏側の結膜を5〜7mm切開して余分な眼窩脂肪を取り除きます。
編集部
下まぶたの内側、中央、外側にある眼窩脂肪からバランスよく脂肪を取り出し、皮膚の表面は滑らかに仕上がるのが特徴です。
施術時間は10〜60分程度で、抜糸もないため入院や通院は不要な場合もあります。
脱脂法のダウンタイムや副作用
脱脂法のダウンタイムは一般的には1週間程度ですが、内出血などが発生すると2週間ほどかかります。
脱脂法の副作用は、主に以下の通りです。
- 感染
- 腫れ
- 結膜の充血
- ダウンタイム中の出血(まれにフレッシュな出血が起こる)
- 内出血
- 血腫
- 内出血後の色素沈着
- シワが増える
脱脂法は手術によって過剰な脂肪を取り出すため、傷を作ることに伴うリスクが複数あります。
編集部
傷口から感染症を引き起こすおそれもあるため、特に目元を触る際には気をつけましょう。
脱脂法は手術直後よりも2〜3日後に腫れが強まる傾向にあり、最低でも1〜2日、平均で3〜4日は腫れが続きます。
術後1週間で大きな腫れは落ち着きますが、むくみが残る場合も多いです。
また、術後の内出血は半分以上の方に発生します。
内出血のタイミングはさまざまですが、手術の翌日に出やすいとされています。
内出血が発生すると消失までに2週間程度かかり、マスクで隠せないのがデメリットです。
局所麻酔をかけて施術するため術中の痛みは少なく、引っ張られたり押されたりするように感じる程度です。
手術後はほとんど痛みはありませんが、術後数ヶ月は時折ズキズキとした痛みが走る場合もあります。
ハムラ法
ハムラ法は目の下の余分な脂肪を骨に固定し、たるみやクマを改善する施術です。
編集部
目の下のクマやたるみはいくつか種類がありますが、ハムラ法はすべての症状を根治できる唯一の治療法です。
ハムラ法には表ハムラ法と裏ハムラ法があり、それぞれ切開する場所が異なります。
表ハムラ法は目の下のキワを切開し、脂肪を操作して骨に沿って目の下のくぼみに移動させることで、目の下のたるみとくぼみが解消されて滑らかになります。
余分な皮膚も同時に切除できるため、眼窩脂肪による膨らみが大きい方にも適応します。
裏ハムラ法は下まぶたの裏側を切開するため、皮膚表面に傷が残らず、表ハムラ法よりダウンタイムが短いです。
表ハムラ法と裏ハムラ法に共通するメリットは、目の下のたるみやクマなどの悩みを総合的に解決できることです。
目の周りの悩みの原因はひとつではなく、以下のような原因が積み重なって一つの症状が出ている場合があります。
- 皮膚のたるみ
- 脂肪の膨らみ
- 目の下のくぼみ・シワ
ハムラ法ではすべての悩みにアプローチできるため、一回の施術で効果を実感しやすいでしょう。
表ハムラ法の場合はリフトアップ施術と同時に行う方も多く、若返りにも効果的です。
所要時間はどちらも40〜60分程度で、局所麻酔で行います。
表ハムラ法で施術した場合は、術後1週間程度で抜糸のために再度受診する必要があります。
ハムラ法のダウンタイムや副作用
ハムラ法のダウンタイムは1〜2週間程度ですが、完全に落ち着くまでには術後3〜6ヶ月程度かかります。
ハムラ法の主な副作用は以下の通りです。
- 腫れ
- 内出血
- 発熱
- 傷口の赤み
- まぶたの外反
- 結膜浮腫
腫れや内出血は1〜2週間程度で治まり、裏ハムラ法で施術した場合にはメイクで隠せます。
傷口の赤みは最大で3ヶ月程度残る可能性がありますが、時間の経過で治まります。
重大なリスクは「まぶたの外反」「結膜浮腫」です。
まぶたの外反とは、下まぶたが「あかんべえ」をしたときのような状態になり、黒目が上方に偏って白目が多く見える三白眼のようになることです。
ハムラ法では目の下のくぼんでいる箇所に脂肪を移動させて固定した後、余分な皮膚のたるみがある場合には皮膚を引き上げるように縫合しますが、皮膚を切除しすぎるとまぶたが外反します。
もし外反状態になった場合は再手術を行い、傷痕を柔らかくする薬も使用しながら徐々に治さなければなりません。
編集部
結膜浮腫は、施術の際にまぶたの裏側の結膜を操作したことで結膜が腫れる症状です。
腫れが白目まで広がると、白目がゼリー状に腫れてブヨブヨになる場合もあります。
しかし、結膜浮腫は一時的な腫れや麻酔の影響のため、1〜2週間程度で症状は治まります。
注入治療
注入治療とは、目の下のくぼんだ部分に美容成分や自己脂肪を注入する施術で、脱脂法やハムラ法と組み合わせて用いられる場合もあります。
クマには3種類のタイプがあり、注入治療では筋肉・眼窩脂肪・目の周りの皮膚などのバランスが悪くなることで引き起こされる「黒クマ」の改善に有効です。
また、色素沈着が原因の「茶クマ」には美容成分や成長因子の含まれた注入剤での治療が効果を発揮します。
編集部
肌組織が生まれ変わることでターンオーバーが促進され、メラニンが排出されて色素沈着部分の美白効果が見込めます。
皮膚の組織が再生して肌にハリや弾力が生まれるため、たるみや黒クマの改善も可能です。
注入治療は目の下のくぼみに注入する「足し算の治療」のため、たるみの症状が重い場合には適応しない場合があります。
注入治療には主に「成分注入」と「自己脂肪注入」の2種類があります。
成分注入は皮膚細胞を再生させる成分を注入し、くぼみを目立たなくする方法です。
主に使われるのは「ヒアルロン酸」「FGF(線維芽細胞増殖因子)」「PRP(多血小板血漿)」「ACRS(自己血サイトカインリッチ血清)」の4種類で、それぞれ特徴が異なります。
注入成分 | 特徴 |
---|---|
ヒアルロン酸 | ・ダウンタイムが短い ・価格が安い |
FGF(線維芽細胞増殖因子) | ・体内でコラーゲンやエラスチンを生成 ・拒否反応がほとんどなく持続時間が長い |
PRP(多血小板血漿) | ・コラーゲンやヒアルロン酸の生産を増加 ・アレルギーや感染症のリスクがない |
ACRS(自己血サイトカインリッチ血清) | ・成長因子と炎症を抑える物質を含む 弱った皮膚細胞の再生 |
自己脂肪注入は自分の余分な脂肪を吸引し、不純物を除去してから目の下のくぼみに注入する施術です。
目の下は皮膚が薄いため、脂肪の粒子を細かくする「ナノファット」で施術するのがおすすめです。
感触も硬くならずに自然な仕上がりになるほか、脂肪幹細胞による肌状態の改善も見込めます。
どの治療を選ぶかは、事前にしっかりとカウンセリングや医師との相談を行って決めましょう。
注入治療のダウンタイムや副作用
注入治療のダウンタイムは1〜2週間程度です。
施術後2〜3日が腫れや内出血のピークですが、時間の経過で徐々に治まり、完全に定着するまでには3ヶ月程度かかります。
注入治療の副作用は以下の通りです。
- 内出血
- 腫れ
- むくみ
- しこりの形成
内出血や腫れ、むくみは比較的軽度の場合が多いです。
自己脂肪注入で限度を超えた量を注入すると、注入した脂肪に十分な酸素が行き渡らずに脂肪が壊死し、しこりになる可能性があります。
編集部
脂肪から不純物を取り除いて細かくした「ナノファット」はしこりの形成リスクが少ないためおすすめです。
目の下のクマ取りにかかる値段や料金相場は?
目の下のクマ取りにかかる値段は、施術によって大きく異なります。
また、クマ取りは保険が適用されない自由診療のため、クリニックによっても値段設定にばらつきがあります。
編集部
「脱脂法」「ハムラ法」「注入治療」それぞれの値段や料金相場について、詳しく解説します。
脱脂法
脱脂法の料金相場は8〜30万円程度です。
脱脂のみを行うクリニックと、脱脂に加えて注入治療を行うクリニックがあります。
料金が大きく変わるため、どちらの治療を希望するかを事前によく検討しましょう。
脱脂法のみを行う場合もクリニックによって費用のばらつきが大きいため、できるだけ情報を集めて比較検討するのがおすすめです。
ハムラ法
ハムラ法の料金相場は30〜60万円程度です。
ハムラ法は手術の難易度が高いため、比較的料金相場が高い傾向にあります。
治療を実施しているクリニック数も多くないため、ハムラ法の施術を希望する場合は自分の行きたいクリニックが施術に対応しているかを確認しましょう。
注入治療
注入治療の料金相場は1〜25万円程度です。
ヒアルロン酸注入は比較的安く施術できますが、自己脂肪注入や成長因子の注入は値段が上がる場合がほとんどです。
何を注入するかによって料金が大きく異なるため、医師と相談して自分に合った治療方法を選びましょう。
まとめ
本記事ではクマ取りの概要と料金相場について、以下の5点を紹介しました。
- クマ取りの治療法は主に3種類
- 脱脂法の料金相場は8〜30万円
- ハムラ法の料金相場は30〜60万円
- 注入治療の料金相場は1〜25万円
- 施術内容やクリニックによって料金が異なる
クマ取りには大きく3種類の方法があり、それぞれ適応する症状が異なります。
自分のクマを治療するのにどの方法が適しているかを判断するのは難しいため、医師に相談して適切な方法を選択してください。
また、クマ取りは自由診療のため、クリニックによっても施術料金が変動します。
編集部
事前に比較検討して、納得のいくクリニックで施術を受けましょう。